父になる?

いってきます。。

男はいつものように会社へ向かう。

昨夜は色々あった。ありすぎた。

はぁ…。眠い。

でも、昨日は久しぶりによく寝れた気がする。

今日は夜まで仕事。レッドブル飲んで頑張りますか!

父になる第8話〜さよならの前に〜

男は仕事中、色々考えた。

帰ったら謝ろう。謝っても許してもらえない。

それでも謝ろうと、決めた。

時刻は21時を回り、やっと仕事が終わった。

(早く帰ろう。早く帰って謝ろう。早く。早く。)

会社から駅まで走り、電車に揺られ、駅から自宅までの道のりをまた走った。

おかげで、いつもより早く自宅に着いた。

『ただい…ま……。』

(あれ?鍵がかかってる?)

男はチャイムを鳴らした。

鳴らしても、鳴らしても反応はない。

男はひどく困惑した。

そうしている間にメールが届いた。

相手は女からだった。

もう家には入れません。

今日は車で寝てください。

明日実家に帰ってください。

車の中に着替えと現金があります。

車は私が使用するので、使わないでください。

と書いてあった。

男は、ひとまず車に入り、今の現状を整理しようとした。

車に入るとゴミ袋に服が押し込まれていた。

そして、現金二万円があった。

その横に長男からの手紙が置いてあった。

男はそれを読んだ。。

お父さんへ

お父さんと一緒に暮らせません。

僕は、お母さんと一緒に暮らします。

お父さんは本当のお父さんじゃないけど、僕にとっては本当のお父さんでした。

今までありがとう。さようなら。

読み終えると男は涙した。

(長男。。長男よ。。。)

どれくらい経ったろうか。

男は、長い間車の中で放心状態で、思考が停止していた。

(あっ、明日も仕事だ。寝なくちゃ。)

その前にお風呂に入ってゆっくりしたいと銭湯に向かった。

途中で友達に電話した。

『ちょっと一緒に銭湯に行かない?』と。

一人でいることに耐えきれなかったのだろう。

友達と湯船に浸かりながら、話をした。

真冬の寒さで冷えた身体が暖まる。

そして、人の温かさにも触れたような気がした。

友達と別れ、駐車場に戻った。

毛布に包まれながら、車の中で男は色々考えた。

(これからどうなるのだろう…。)

(もう離婚だろうな…。)

(子供には会わせてもらえるのだろうか…。)

(なんでこんなことになったのだろう…。)

(楽しくやっていたはずなのにでしょう。)

(俺が悪かった…。ごめんなさい。。)

(もう一度やり直したい。。)

(アイツの性格上無理だろうな。)

(子供達は寂しくないのだろうか。。)

(おれは。。)

(おれは。。父親失格だ。。)

しらない間に眠っていたらしい、気付けば携帯のアラームで起こされた。

そして、次の日。

男は実家に帰った。

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